英、所得税の最高税率引き下げを撤回 経済対策への反発受け

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批判にさらされているトラス首相(左)とクワーテング財務相/Leon Neal/Getty Images

批判にさらされているトラス首相(左)とクワーテング財務相/Leon Neal/Getty Images

ロンドン(CNN Business) 英政府は3日、所得税の最高税率を引き下げる計画を撤回すると発表した。英政府は先に大型減税を柱とする経済対策を発表していたものの、大きな反発を招き、1週間にわたって経済に混乱が続いていた。

今回の発表はトラス首相にとって大きな後退となった。英政府は、過去50年間で最大規模となる450億ポンド(約7兆3000億円)の減税案を打ち出し、所得税の最高税率を45%から40%に引き下げるなどとしていた。

英国が打ち出した経済対策によって、通貨ポンドは米ドルに対して史上最安値を記録したほか、政府の借入金を大きく増やすことが必要になるとして国債市場にも混乱を引き起こした。住宅ローン金利は急騰し、一部の年金基金は支払い能力の維持に苦慮している。

何百万人もの人々がエネルギーや食料の支払いに苦慮する一方で高所得者に対して大幅な減税を実施するという政府の決定は、経済対策の中でも最も政治的な議論を呼んだ部分だった。

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