ボーイング、22年ぶりの通期赤字 737MAX問題響く

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ボーイングが約690億円の純損益を計上し、22年ぶりの赤字に転落した/Stephen Brashear/Getty Images

ボーイングが約690億円の純損益を計上し、22年ぶりの赤字に転落した/Stephen Brashear/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 米航空機大手ボーイングが29日発表した2019年通期決算は、純損益が6億3600万ドル(約690億円)の赤字だった。ボーイングの通期赤字は1997年以来22年ぶり。

旅客機「737MAX」の運航停止に伴う費用が膨らみ、18年の105億ドルの黒字から赤字転落した。

ボーイングの中核である商用機事業は、長引く737MAX問題が主な要因となり67億ドルの損失を計上。昨年3月に同機の納入を停止したことが響き、売上高は24%減となった。

ボーイングは737MAXの飛行停止に絡む航空会社への補償費として、26億ドルを追加計上する方針。

ボーイングのデービッド・カルホーン最高経営責任者(CEO)は声明で「やるべきことが多くあるのは認識している」と述べ、737MAXの安全な飛行再開と利用者の信頼回復に注力していると表明した。そのうえで「ボーイングのポートフォリオは力強く、徹底的かつ規律ある立て直しを図るための資金の流動性を確保できる」としている。

ただ、運航停止問題は航空会社への補償金にとどまらない影響を及ぼしている。737MAXの生産コストは昨年、26億ドル上昇した。ボーイングは今月初めに同機の生産を一時的に停止しており、今年も40億ドルのコスト増を見込んでいる。

合計では737MAX問題に絡む費用は190億ドル近くに上り、さらに大幅に増大する可能性もある。

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