スイスの銀行口座開設者リストを掲載した編集者に無罪判決 ギリシャ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

アテネ(CNN) スイスの銀行に口座を開設していたギリシャの政治家やエリート実業家の氏名を雑誌で暴露したとして、個人情報保護法違反の罪に問われたギリシャ人ジャーナリストが1日、無罪判決を言い渡された。

無罪判決を受けたのは、雑誌「ホットドック」の編集者コスタス・バクセバニス氏。スイスの銀行に口座を持つギリシャ人約2000人の氏名を記載したリストを公表し、雑誌が発行された翌日の10月28日に逮捕された。

問題のリストは、当時のラガルド仏財務相(現・国際通貨基金専務理事)が2010年8月にギリシャの財務相に提供したもので、「ラガルド・リスト」と呼ばれる。バクセバニス氏はリストが信頼できる筋から提供されたものであり、一般の関心事だと判断して公表したと主張していた。

ギリシャ人がスイスの銀行に口座を持つことは違法ではなく、違法行為があったことを裏付ける証拠もない。しかし中には脱税目的でスイスに口座を開設した人物もいたのではないかとの疑惑が浮上。政治家が富裕層を守るため、脱税容疑での捜査を見送った可能性も指摘され、議会委員会は前任と現職の財務相の下で捜査が行われなかった理由について調査に乗り出した。

財務相が捜査当局に問題のリストを提示したと話しているのに対し、捜査当局側は記載された人物についての捜査を正式に指示されたことはないと反論している。同様のリストを受け取ったフランスとドイツは、一部の人物について脱税問題を追及している。

当局がリストを2年間も放置しておきながら、バクシバニス氏を逮捕してスピード起訴したことに対し、ギリシャ国民の批判も強まっている。

「Business」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]