ISISの指揮系統 最高指導者1人、副官2人に知事24人

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(CNN) テロや政治暴力の調査分析組織「TRAC」は21日までに、イラクやシリアで台頭するイスラム教スンニ派の過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の指揮系統に触れ、最高指導者のバグダディ師、最側近の副官2人に複数の「内閣」顧問が執行部を形成しているとの新たな調査結果を明らかにした。

単なる軍事勢力から、新たに加入した構成員への食料やガソリン配給などにも気を配る組織に成長したと指摘。組織構造については、敵視する欧米諸国の「官僚制度」に似通った点が多数あるとしている。

ISISの執行部は「アル・イマラ」と呼ばれ、副官は「アブ・アリ・アンバリ」と「アブ・ムスリム・トゥルクマニ」の2人。共にイラクのフセイン旧政権に仕えたベテラン軍人で、バグダディ師が建国を宣言したカリフ制の「イスラム国」ではそれぞれシリアとイラクの統括責任を担っている。

TRACは、統治を2国に分割したことについては単に運営上の利点を考えた措置と推測。2人は両国で地域別に配置された12人の「知事」を束ね、知事の下には担当分野別の評議会が設けられている。

これら評議会は8つの部門に分かれ、兵器調達や原油販売の財務、主要施策や法案の立案に当たる指導部、組織防衛の軍事、処刑執行や新規構成員を募る法務、外国人戦闘員の支援担当、組織内部などを監視する治安、敵対勢力の情報収集担当、メディア対応をそれぞれ担当している。

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