シリア国内の標的は50カ所以下 米国内でサイバー攻撃警戒

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巡航ミサイル「トマホーク」を発射する米駆逐艦=米国防総省提供

巡航ミサイル「トマホーク」を発射する米駆逐艦=米国防総省提供

(CNN) 米国防総省筋は1日までに、シリアへの武力行使が実行された場合、現在同国近海に展開する米駆逐艦5隻からの巡航ミサイル攻撃が主力兵器になるとの見方を示した。

別の米政府当局者によると、シリア内の標的は50カ所以下の見通しで、軍の司令、指揮施設や化学兵器運搬や攻撃の関連施設などが対象となる。

一方、米連邦捜査局(FBI)と国土安全保障省はシリアへの武力介入に伴い米国内でのサイバー攻撃発生を危惧し、国内で警戒を強化するよう促した。米国内ではここ数カ月、シリアのアサド政権支持とされ、「シリア電子軍」と呼ばれるハッカー集団の妨害行為が目立つ。最近ではニューヨーク・タイムズ紙のサイトが攻撃を受け、閲覧に支障が出た。

シリアに近い地中海東部に出動する駆逐艦5隻はそれぞれ、数十基の地上攻撃型の巡航ミサイル「トマホーク」を搭載。発射命令が出た場合、標的の座標などを設定する。同ミサイルの射程は約1610キロ。最新型になると、標的上空での待機、数時間にわたる周回飛行、飛行中でのプログラム再調整や飛行コースの容易な修正が出来るという。

オバマ大統領がシリアに対する軍事介入の実行を決めた場合、ヘーゲル国防長官にその命令を伝える。長官は、米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長にその旨を知らせ、議長が中東管轄の米中央軍に伝える。その後、中央軍が攻撃を実行する艦船に命令する手順となる。

2011年に旧カダフィ政権が崩壊したリビア内戦で反体制派に肩入れした北大西洋条約機構(NATO)の多国籍軍に加わった米海軍は計221基のトマホークを撃ち込んでいた。1基の値段は約120万ドル(約1億1760万円)。

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