ISSで初めて百日草が開花、宇宙での自給自足に前進

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国際宇宙ステーション(ISS)で花を咲かせた百日草=Scott Kelly/ISS

国際宇宙ステーション(ISS)で花を咲かせた百日草=Scott Kelly/ISS

(CNN) 国際宇宙ステーション(ISS)の微小重力環境で育てられていた百日草が、宇宙で初めての花を咲かせた。米航空宇宙局(NASA)のスコット・ケリー宇宙飛行士がツイッターで発表した。

百日草は2014年半ばにISSに導入された野菜栽培の実験装置で栽培され、何度かの失敗を経て開花した。ケリーさんは鮮やかなオレンジ色の花の写真をツイッターに投稿し、「宇宙で育った初めての花がデビュー」と報告している。

NASAのブログによれば、ケリーさんは湿度が高すぎて葉にカビが生えるトラブルなどを克服して、花を咲かせることに成功したという。百日草は食用にもできる。

実験装置の植物は、土を使わず空気や霧の中で栽培する水気耕栽培で育てられる。水気耕栽培では水や肥料の使用量が少なくて済み、殺虫剤は不要で病気にもなりにくく、土を使った場合の3倍の速さで成長するという。これまでにロメインレタスの栽培にも成功していた。

ISSでは2012年にドン・ペティ宇宙飛行士が行った個人実験で、ビニール袋を使ってズッキーニやヒマワリ、ブロッコリを育てることに成功している。

NASAによると、植物の栽培は宇宙での自給自足に向けた第1歩であり、火星への有人飛行実現のためにも重要な意味を持つ。「今後のミッションで乗員の地球との接触が限られることを考えると、植物の重要性が増すだろう」とNASAは解説。野菜栽培装置をいずれISSの常設とし、宇宙飛行士の食事に新鮮な野菜を取り入れることを目指す。

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