古都の地下にビール専用パイプライン ベルギー

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老舗のこだわりが生んだ前代未聞のアイデア

ベルギー・ブルージュ(CNN) ベルギー北西部の古都ブルージュの地下で、ビール専用のパイプラインの建設が進んでいる。

ブルージュ中心部にあるビールの老舗、ドゥ・ハルブ・マーンの醸造所から、郊外の瓶詰め工場へ通じるパイプラインは全長約3.2キロ。今年の夏には開通し、1時間に4000リットルの速さでビールが運ばれるようになる。

160年来の創業一族を継ぐクサビエ・ファネステ氏は、「世界でも初めての試みだ」と話す。

同社は2010年に瓶詰め工場を郊外へ移したが、この街は石畳の狭い道が多く、ビールをタンクローリーで工場まで運ぶのは難しい。ファネステ氏によると、醸造所ごと郊外へ引っ越す道もあったが「ブルージュ最後の醸造所を残したかった」という。そこで考案されたのが、パイプラインを通す方法だ。

総額450万ドル(約4億9000万円)に上るとみられる費用を調達するため、同氏は不特定多数から資金を募る「クラウドファンディング」の呼び掛けを始めた。出資者には見返りとしてビールをサービスする。

1万1000ドルを出資して最大の支援者の一人となったレストラン経営の男性には、一生分のビールが無料で提供されることになった。この男性はビールが好きで毎日飲むというが、出資したのは「友情」のためだと話す。

自宅の近くにパイプラインを通して蛇口からビールが出るようにしてほしい、という要望も多かった。しかしファネステ氏によれば、それは構造上不可能だという。こっそり引き込みたいなどと考えている人も、やめておいた方が良さそうだ。

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