イスラエル極右閣僚に自治政府財源の凍結権限、ガザに資金供与で

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閣僚会議で言葉を交わすイスラエルのネタニヤフ首相(右)とスモトリッチ財務相/Ronen Zvulun/Pool/Reuters

閣僚会議で言葉を交わすイスラエルのネタニヤフ首相(右)とスモトリッチ財務相/Ronen Zvulun/Pool/Reuters

(CNN) イスラエルの治安担当閣僚会議は27日までに、パレスチナ自治政府が税収などをパレスチナ自治区ガザ地区に融通した場合、自治政府向けの資金を凍結する権限を極右政党トップのスモトリッチ財務相に付与することを認めた。

同財務相はこの後、イスラエル通貨であるシェケルは一文たりともガザに届かないと強調した。

現行の合意事項ではイスラエルは自治政府に代わってパレスチナの輸出入に関係する税収を徴収する。ただ、ガザを実効支配するイスラム組織「ハマス」がイスラエルに大規模奇襲を仕掛けた昨年10月7日以降、この税収の全額を引き渡すことを拒んでいる。

税収は自治政府の公務員の給料や引退した住民の年金などの用途に充てられていた。

イスラエルが集めるこれら税収などは現在、第三者のノルウェーにいったん送金され、その後は自治政府が本拠を置くパレスチナ自治政府ヨルダン川西岸のラマラに差し向けられる仕組みとなっている。

イスラエル首相府の声明によると、ガザ向けの資金はノルウェーの関係機関で送金が止まり続けるとした。この送金凍結に関しては米国とノルウェーが管理などを支援するとしている。

「何らかの違反が見つかった場合、イスラエル財務相は即座に自治政府へ送るはずだった資金を凍結する」とも述べた。

自治政府の主要勢力である政治組織「パレスチナ解放機構」(PLO)幹部はこのイスラエル側の措置に即座に反発。違反行為であるとし、これを止めるための国際社会の圧力を期待した。

スモトリッチ財務相は対パレスチナ政策で強硬論を吐いており、最近はガザ住民の自発的な移住や同地区へのイスラエル人の入植を唱え物議を醸していた。

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