習近平氏、米国へ新たにパンダ送る可能性示唆 「友情の使節として」

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米首都のスミソニアン動物園で飼育されていたシャオチージー(小奇跡)=10月22日/Matt McClain/The Washington Post/Getty Images

米首都のスミソニアン動物園で飼育されていたシャオチージー(小奇跡)=10月22日/Matt McClain/The Washington Post/Getty Images

(CNN) 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は、同国から米国へ新たなパンダ数頭を送る可能性があることを示唆した。「中国、米国の両国民をつなぐ友情の使節」になるとしている。米中関係の緊張緩和を念頭に置いた最新の動きとみられる。

訪米した習氏は15日、サンフランシスコでのスピーチで米産業界のリーダーらに向かって、カリフォルニア州のサンディエゴ動物園や州民がパンダの帰りをとても楽しみにしているのを把握していると述べた。

その上で、米国との間ではパンダの保護を巡る協力を続ける用意があるとし、カリフォルニア州民の願いをかなえるため全力を尽くす意向を表明。中国と米国による国民同士の友好的な関係を深めたいとの考えを示唆した。

このスピーチの数時間前、習氏は米国のバイデン大統領と広範囲な議題にまたがる首脳会談を行っていた。会談は両国関係の安定に向けた前向きな内容となった。

中国は世界の20カ国以上にパンダを貸し出している。中国政府との友情の使節としてパンダを送る取り組みは、しばしば「パンダ外交」と呼ばれている。

過去10年間で習氏は、ドイツ、オランダ、デンマーク、フィンランドなど欧州各国へのパンダの貸し出しを承認。昨年には中東カタールにパンダ2頭を送った。中東地域にパンダが貸し出されるのはこれが初めてだった。

対照的に米国向けには過去20年間、新たなパンダの貸し出しが一切行われていない。

今月には首都ワシントンのスミソニアン国立動物園で飼育されていたジャイアントパンダの親子3頭が中国に向けて出発。同動物園で50年以上続いてきた中国のパンダ飼育が終わりを告げていた。

これにより、中国から送られたパンダを飼育しているのは米国内でアトランタ動物園のみとなった。同動物園のパンダ4頭の貸し出し契約は来年期限を迎える。延長に関する話し合いは行われていない。

サンディエゴ動物園は2019年、貸し出し契約の満了に伴い最後に残ったパンダ2頭を中国に返還していた。

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