ロシア軍パイロット、自らヘリコプター操縦しウクライナへ逃亡 ウクライナ当局者明かす

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ロシア軍パイロットが乗っていた機体と同様の軍用ヘリMi8=2021年2月4日、シリア北東部ハサケ州/Delil Souleiman/AFP/Getty Images/FILE

ロシア軍パイロットが乗っていた機体と同様の軍用ヘリMi8=2021年2月4日、シリア北東部ハサケ州/Delil Souleiman/AFP/Getty Images/FILE

(CNN) ロシア軍のヘリコプターのパイロットが機体と共にウクライナへ逃れてきた事案について、ウクライナの高位当局者が初めて詳細を明らかにした。ヘリコプターに同乗していた乗組員らはウクライナに連れてこられることを想定していなかったという。

ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長が、週内に放送予定のラジオ局のインタビューで説明した。同氏はパイロットに接触する適切な方法を見いだせたと振り返る。

「我々の作り出した状況により、彼の家族は全員気付かれずに国外へ脱出できた。最終的に本人が機体を使用する状況も作り出せた。事情を知らない乗組員も一緒だったが」

「他に2人の同乗者がいた。計3人の乗組員がいたことになる。どこに着陸したか気付いて逃げようとしたため、残念ながら彼らは排除された。我々としては彼らを生かして(捕らえて)おきたかったが、やむを得なかった」(ブダノフ氏)

その上で同氏は「パイロットは大いに満足している。全て順調だ。彼には2つの選択肢があるが、ここに残る方へ傾いている」「これまでこんなことは誰もしていなかった。ただ、ここから数を増やしていければいい」と付け加えた。

説明されたような国外逃亡が実際に起きたのかどうか、CNNは確認していない。

ロシアのSNSテレグラムのある非公式チャンネルは、1機の軍用ヘリMi8がウクライナへ向けて飛行し、中部ポルタバ州に誤って着陸したと伝えた。

別のチャンネルはヘリについて、ウクライナの町ボルチャンスクに向かったと指摘した。北東部ハルキウ州のこの町は、ロシアとの国境のすぐ手前に位置する。ヘリの行き先としては、こちらの方が中部ポルタバ州まで飛行するよりも現実味がある。

このチャンネルによると、ウクライナの諜報(ちょうほう)機関がパイロットを自国の領土まで誘導していた。ヘリにはロシア軍の戦闘機の予備部品が積まれていたという。着陸後に逃亡を図った乗組員が死亡したことも、このチャンネルは伝えた。

ウクライナ国防省との強いパイプを持つジャーナリスト、ユーリイ・ブトゥソフ氏は、当該のMi8がウクライナ軍の基地に向かって飛行してきたと明らかにした。「ヘリには全く損傷がない。この後、装備の詳しい点検を済ませてからウクライナ軍に編入される予定だ」と報じた。

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