ウクライナ軍、東部で頑強な抗戦 欧米兵器の到着増え始める

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バフムート近くのロシア軍の陣地に向けて攻撃するウクライナ軍の兵士/Anatolii Stepanov/AFP/Getty Images

バフムート近くのロシア軍の陣地に向けて攻撃するウクライナ軍の兵士/Anatolii Stepanov/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナ軍は22日までに、バフムート市など東部ドネツク州での激戦に触れ、ロシア軍の攻撃を受ける自国軍が頑強に持ちこたえているとし、欧米諸国が提供を約束した兵器がより多く到着し始め、今後の戦況の打開に期待を抱いていることを明らかにした。

ウクライナ軍が計画しているとされる反転攻勢の時期や場所への臆測も強まっている。

ウクライナのレズニコウ国防相は、多層方式での防空網やミサイル防御網のできるだけ早期の構築が最優先課題と強調。都市や重要インフラ、前線の後背部や前線付近にいる国民を守らなければいけないとし、米国製の地対空迎撃ミサイル「パトリオット」は、ウクライナ軍にこれまでなかった弾道ミサイル撃墜の能力を保証するとした。

ウクライナには、フランスの軽戦車「AMX-10 RC」やパトリオットなどが届き始めているとされる。ウクライナ国防省の幹部はレズニコウ氏の発言後に、「米国、オランダやドイツが差し向けたパトリオットがウクライナに到着した」ことを明らかにした。

同国防相はまた、ドイツによる巡航ミサイルに対抗し得る高性能の空対空ミサイル「IRIS-T(アイリスティー)」の追加の引き渡しを歓迎。その上で、歩兵が携行できる対空ミサイルのより多い調達が必要とも訴えた。

この中で、デンマークとオランダ両国は22日までに、ウクライナへドイツ製の主力戦車「レオパルト2A4」型の14台を共同で提供することで合意したと発表した。

両国国防相は声明で、ウクライナへの長期的な関与の一環として、両国が共同調達し再整備などした後の送り出しは来年初期になるとし、推定1億6500万ユーロ(約243億円)の必要経費は両国で折半するとした。

デンマークとオランダ両国政府は以前、ドイツと共にレオパルト1型戦車の100台以上をウクライナへ24年春までに供与する計画も明らかにしていた。

一方、ウクライナ東部の戦況について、シルスキー陸軍司令官はロシア軍はバフムートに最多規模の兵員を投じて、同市の完全攻略を狙っていると説明。ただ、ウクライナ軍の激しい抵抗でかなりの損失を被っているとした。

ウクライナ軍参謀本部は、激戦はこのほかドネツク州リマン、アウディーイウカやマリインカの前線でも起きているとした。

中南部ザポリージャ州や南部ヘルソン州ではロシア軍が砲撃を加えているものの、ドネツク州と違い、ロシア軍は防御態勢に傾斜しているとした。ウクライナ軍は、ロシアの占領当局による前線の背後の場所で軍病院の開設が続いているともつけ加えた。

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