トラス英首相、財務相を解任 法人税引き上げ凍結も撤回

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英国のトラス首相(右)がクワルテング財務相を解任した/Leon Neal/Getty Images

英国のトラス首相(右)がクワルテング財務相を解任した/Leon Neal/Getty Images

(CNN) 英国のリズ・トラス首相は14日午前、クワジ・クワルテング財務相を解任した。両氏による先の財政政策の発表を受けて英国市場は急落、各国の金融機関が警戒感を募らせる事態となっていた。

クワルテング氏は就任からわずか数週間で財務相の任を離れることになった。同氏の解任はトラス氏にとって、最も近しい盟友を失脚させたことを意味するとともに、自らの経済構想の敗北を認めたことにもなる。首相就任から最初の数週間を通じ、トラス氏はそうした構想のアピールに努めてきた。

与党・保守党内の経済右派から評判の良かったクワルテング氏だが、歴代の英財務相で2番目に短い38日で任期を終えた。

後任には外相、保健相を歴任したジェレミー・ハント氏が任命された。同氏は今夏の保守党党首選に出馬したものの敗退。その後はトラス氏と争ったリシ・スナク前財務相(当時)の支持に回っていた。

トラス氏は14日、首相官邸で会見を開き、クワルテング氏の解任を「非常に残念に思う」とした上で、自らの財政計画が裏目に出たことを認めた。

自分たちの提示した減税策などを含む「ミニ・バジェット」について、明らかに踏み込んだところがあり、市場の期待するタイミングより早かったと説明。「直ちに行動し、我が国の財政規律に対する市場の信頼を取り戻す必要がある」と述べた。

トラス氏は当初、法人税の19%から25%への引き上げ案を廃止する意向を表明。引き上げは前政権のスナク財相が計画したものだったが、トラス氏は経済成長を阻害すると指摘していた。

しかしこの日の会見では、法人税引き上げを凍結する方針を撤回。所得税減税の取りやめに続く経済政策の転換を発表した。

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