親を失いロシアが情報戦に利用 ウクライナ少女、困難乗り越え祖父と再会

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孤児となり、ロシアのプロパガンダに使われた少女 今、自らの体験を語る

ウクライナ・キーウ(CNN) ウクライナの戦争で親を失い、3月に親ロシア派が支配する東部のドネツク地方に連れて行かれたマリウポリの少女が、大きな困難を乗り越えて祖父と再会を果たし、首都キーウ(キエフ)にたどり着いた。

祖父と再会を果たしたのはキラ・オベディンスキーさん(12)。27日にCNNの取材に応じ、自身の経験を振り返った。

看護師によると、キラさんが地雷の破片を浴びて負った顔や首、両脚の傷は回復に向かっているという。しかし顔面の傷や内気な様子は心と身体に負った傷の深さを物語っていた。

マリウポリから徒歩で逃げる際に地雷で負傷したキラ・オベディンスキーさん/Courtesy Oleksander Obedinsky
マリウポリから徒歩で逃げる際に地雷で負傷したキラ・オベディンスキーさん/Courtesy Oleksander Obedinsky

キラさんは生後2週間で母親をなくし、父は今年3月、ロシア軍がマリウポリを砲撃する中で死亡した。

父の死の数日後、マリウポリから避難しようとしたキラさんは、地雷の爆発によって負傷。ロシア語を話す兵士によって、ドネツク地方の病院に搬送された。

キラさんは「(ロシア)軍が走ってきて、2台の車を止めると、私たちをマンフシュへ連れて行き、出血していたので病院に運んだ。それからドネツクの別の病院へ私たちを連れて行った」と振り返る。

祖父のオレクサンデル・オベディンスキーさんによると、キラさんが入院した病院からは、キラさんはいずれロシアの児童養護施設に送ると告げられ、もう二度と孫娘には会えないかもしれないと思ったという。

1カ月以上ぶりの再会は、ウクライナとロシアの交渉を通じて実現した。

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