ウクライナ南部マリウポリの市長、「封鎖」状態を訴え

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砲撃を受けて煙を上げる建物=4日、ウクライナ・マリウポリ/Evgeniy Maloletka/AP

砲撃を受けて煙を上げる建物=4日、ウクライナ・マリウポリ/Evgeniy Maloletka/AP

(CNN) ロシア軍の攻撃を受けるウクライナ南部マリウポリのボイチェンコ市長が5日、ユーチューブ上のインタビューで、同市は封鎖状態にあると訴えた。

市民の避難や物資補給に向けた人道回廊はロシア軍に遮断され、電力の供給も5日前から停止している。電源がないため、建物の暖房システムも使えない。

携帯電話の通信は途絶え、水道も完全に止まった。ボイチェンコ氏は「(ロシア軍が)市を包囲し、封鎖しようとしている。生活必需品や医薬品、ベビーフードさえ届かない」と訴えた。

同氏によれば、6日前に空爆が始まってからの死傷者は数十人に上り、今後さらに増えるとみられる。遺体の収容もできない状態だという。

「(ロシアは)ウクライナ人をウクライナ(国家)による殺りくから守るのが目的だというが、市民を殺しているのはかれらのほうだ」と、同氏は主張。「わが街の勇敢な医師らはこの10日間連続で、病院に寝泊まりしながら命を救っている」と語った。

人道回廊の設置は5日に中止された。ボイチェンコ氏によれば、停戦と回廊設置に向けて避難用のバス50台が待機していたが、それが30台に減り、砲撃を避けようと移動した先でさらに10台が失われた。

同氏は、街を守るのはもう不可能だと述べ、「今できることはただひとつ、万難を排して人道回廊を開くことだ」と強調した。市民は希望を持ち続けていると主張する一方で、かつてのマリウポリはもう存在しないと語った。

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