英控訴審、アサンジ被告の米移送容認 米国の「確約」踏まえ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
英裁判所の外でアサンジ被告の米国への身柄引き渡しに抗議の声を上げる支持者ら/Niklas Halle'n/AFP/Getty Images

英裁判所の外でアサンジ被告の米国への身柄引き渡しに抗議の声を上げる支持者ら/Niklas Halle'n/AFP/Getty Images

ロンドン(CNN) 英国で収監中の内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者、ジュリアン・アサンジ被告の米国への身柄引き渡しをめぐる控訴審で、英裁判所は10日、移送を認める判断を示した。米国が被告の処遇について示した「確約」を踏まえた判断。

アサンジ被告は軍や外交上の機密情報の暴露に関与したとして、米国でスパイ活動法に基づき訴追されている。

英国の裁判所は1月、米国の引き渡し要請を認めれば、精神衛生上の理由からアサンジ被告にとって「過酷」なものになると判示。控訴審判事による判断はこれを覆す形となった。

アサンジ被告の弁護士は10日の声明で、米国の確約に基づく判断について、14日以内に英最高裁に上告する方針を示した。言論の自由や米国の引き渡し要請の政治的動機など、他の争点についてはまだ控訴審で審理されていないとも指摘した。

米国が示した確約とは、アサンジ被告は特別な「行政措置」の対象にならない▽公判前も後も最高警備レベルの刑務所に収容されない▽有罪判決を受けた場合、オーストラリアで刑に服するという被告の請求に米国は「同意」する▽米国に勾留中、被告は「適切な臨床的・心理的治療」を受ける――の4点。

控訴審の判事は、これらの確約が1月の判断につながった懸念を解消したと判断した。

ウィキリークスが2010年に機密文書や外交公電を大量公開した事件を受け、アサンジ被告は米国で18の罪状で指名手配されている。有罪になれば最大で禁錮175年を言い渡される可能性がある。

被告はスウェーデンへの身柄移送を避けるため、英ロンドンのエクアドル大使館で約7年間籠城。その後19年にロンドン警視庁によって逮捕された。

「英国」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]