中国の偵察気球か 米本土上空を飛行、撃墜は見送り 米国防総省

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中国のものとみられる高高度偵察気球=1日、米モンタナ州ビリングス上空/Larry Mayer/The Billings Gazette/AP

中国のものとみられる高高度偵察気球=1日、米モンタナ州ビリングス上空/Larry Mayer/The Billings Gazette/AP

(CNN) 米国防総省は2日、中国が米大陸上空で高高度偵察気球を飛行させている疑いがあるとして、追跡を続けていることを明らかにした。

国防総省のパトリック・ライダー報道官によると、問題の気球は数日前、北部から米大陸上空に侵入した。

国防総省高官は、この高高度偵察気球が中国のものであることを確信していると述べ、こうした活動はバイデン政権以前から、過去数年間にわたって観測されていたと語った。

同気球は現在、「多数の機密性の高い場所」の上空を飛行しているが、重大な情報を収集されるリスクはないと同高官は説明。情報収集の観点からみると、同気球には「限定的な付加価値」しかないとの見方を示した。

ライダー報道官は、「気球は現在、民間の航空機よりはるかに高い高度で飛行しており、地上の人に対する軍事的、物理的な脅威にはならない」と指摘。米軍は気球の撃墜を見送ったと言い添えた。

当局者によると、米政府は在米中国大使館と在中国米公館の両方を通じ、中国政府と連絡を取っている。

撃墜を見送ったのは、マーク・ミリー統合参謀本部議長など軍上層部の「強い勧告」を受けた措置。勧告では、地上に残骸が落下して人々の安全や安心にリスクを生じさせる恐れがあることから、動的な行動は取るべきではないとした。

ジョー・バイデン大統領は、気球の動向や対応に関する勧告について説明を受け、撃墜すべきではないとするミリー氏の勧告に従った。同気球に軍事的脅威はないと当局者は強調し、政権は機密情報の収集を防ぐ対策を「即座に」講じたとしている。

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