死んだ子ガメの体内から100以上のプラスチック片 米海岸
(CNN) 米フロリダ州ボカラトンの海岸で見つかり、まもなく死んだアカウミガメの赤ちゃんの体内から、104個のプラスチック片が出てきた。フェイスブック上に公開された写真が拡散し、話題になっている。
地元の自然保護センター、ガンボリンボ・ネイチャー・センターが今月1日、死骸のわきにプラスチック片を並べた写真を投稿した。
スタッフのエミリー・ミロウスキさんがCNNに語ったところによると、子ガメは弱々しくやせ細り、見るからに具合が悪そうだった。死後に解剖したところ、風船や瓶のラベルなどプラスチックが腹いっぱいに詰まっていたという。
プラスチックを飲み込んで栄養不良に陥るカメは後を絶たない。同センターは住民が助けたカメを託せるよう、建物の前に箱を設置している。死んだ子ガメもその箱に入っていた。
同センターではこうしたカメに少しずつ水分を補給し、プラスチック片が自然に排出されるのを待つ。生き延びるカメもいるが、助からないことが多いという。
今年もウミガメの上陸シーズンが始まってから、保護したカメ数十匹が死んだ。
ミロウスキさんによると、ウミガメの子どもは卵からかえった後、海岸に浮かぶ海藻の上で最初の数年を過ごす。この海藻にからみつくプラスチック片を、子ガメはえさと勘違いして飲み込んでしまう。腹にプラスチック片が詰まっていると空腹を感じなくなり、十分な栄養が取れなくなるという。
ミロウスキさんは「私たちは数年前からずっと見続けてきたこと。この写真で意識が高まってくれたらうれしい」「プラスチックの使用をできる限り減らす必要がある」と話している。