「氷水バケツ」で消防士が重体 米
(CNN) 難病の筋委縮性側索硬化症(ALS)の患者支援と認知度向上のため、ソーシャル・メディア上で指名された人が「寄付をするか頭から氷水をかぶるか」を選ぶキャンペーン「アイス・バケツ・チャレンジ」が話題になるなか、米ケンタッキー州では21日、チャレンジの動画撮影に協力していた消防士4人が負傷するという事故が起きた。
警察によれば、同州のキャンベルズビル大学の吹奏楽団が動画を撮影した際に事故は起きた。
事故直前に撮影された写真を見ると、消防車から伸びたはしごの先の「バスケット」から水が勢いよく噴き出し、下にいる学生たちに降り注いでいる。
写真を撮ったタイラー・アーターバムさんによれば、事故が起きたのは撮影が終わって学生たちがその場を離れ、消防士たちがはしごを畳み始めた時だった。バスケットが電線に近づきすぎたため、消防士が感電してしまった。
バスケットの中にいた2人の消防士はルイビル大学メディカルセンターのやけど専門病棟に搬送された。救急当局によれば、1人は重体で、もう1人の容体は安定しているという。
警察によれば、地上ではしごを操作していた消防士2人も感電して負傷した。2人は別の病院に搬送され、すでに1人は退院。もう1人は経過観察のために入院中だという。
警察によれば事故の状況については調査中だが、電線に近づきすぎたのははしごではなくバスケットの中の隊員だったと見られる。高圧電線の場合、1メートル前後の範囲内に近づいただけで電流が流れるという。
キャンベルズビル大学はウェブサイトで声明を出し、消防士の回復を祈るよう呼びかけた。