ロシア抜きで穀物輸出可能、国際支援が前提 ウクライナ業界

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ウクライナ・オデーサ州チョルノモルスクの港湾で今年3月、船舶に積み込まれる穀物/Sergii Mukaieliants/AFP/Getty Images

ウクライナ・オデーサ州チョルノモルスクの港湾で今年3月、船舶に積み込まれる穀物/Sergii Mukaieliants/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナ穀物協会は20日までに、ロシアが黒海を通じたウクライナからの食料輸出協定への参加停止を決めた問題に触れ、先進国を含めた国際社会はロシア抜きでウクライナ産の国際市場への輸出を可能にする方途を見つける必要があると主張した。

同協会のニコライ・ゴルバチョフ会長は、ロシアを除外しての穀物輸出は国際社会の協力があれば可能との見方を表明。CNNの取材に、輸出にはトルコ海軍艦隊や関連企業の保険上の保証の協力が必要との考えも示した。

ロシアは今回の協定延長を拒否する際、ウクライナが貧困国へ輸出していないことを理由に挙げていたが、同会長は「ごまかしの言い分」と一蹴(いっしゅう)。

ウクライナ産の穀物の6割は欧州の港湾を通じて輸出されているが、欧州内が最終的な消費地になっているわけではないと主張。ウクライナの穀物は同国以外の諸国の住民約2億人の食料源となっており、「輸出が出来なくなれば、先進国がつけを払うことは目に見えている」と断じた。

一方、ウクライナのクレバ外相は、黒海の経路を封殺された場合、陸路での代替輸出で埋め合わせることは出来ないとの考えを表明。東欧の鉄道網を通じてのウクライナ産の穀物や油糧種子の輸出はウクライナが望むほどの量を処理出来ないと説明した。

ロシアの食料輸出協定の延長拒絶は「恐喝」であり容認出来ないとも批判した。

また、欧州連合(EU)高官はロシアによる今回の決定を受け、ウクライナとの結束を示すため設けた陸路の輸送能力を拡大する方針を記者団に表明した。

この「連帯の経路」とも称される陸路はEUが昨年5月、ロシアが黒海の港湾封鎖を強行した後に設けられた。新たな国境検問所、税関業務での柔軟な対応、後方支援上の助力やウクライナ産農産物の輸出やEU域内での保管所への優遇策などを盛り込んでいた。

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