今年の経済成長率目標は5.5%、過去30年で最低の水準 中国

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中国は今年の国内総生産(GDP)成長率の目標を5.5%前後にすると発表した/Chen Yehua/Xinhua/Getty Images

中国は今年の国内総生産(GDP)成長率の目標を5.5%前後にすると発表した/Chen Yehua/Xinhua/Getty Images

香港(CNN Business) 中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が5日に開幕し、李克強(リーコーチアン)首相は今年の国内総生産(GDP)成長率の目標について5.5%前後にすると発表した。この数字は過去30年で最も低い水準の目標値となる。

中国は世界2位の経済大国で昨年の成長率は8.1%増を記録した。しかし、経済成長のペースは昨年の最後の数カ月間で大きく減速していた。

中国の政策立案者は経済成長の安定化に向け、様々な問題に直面している。中国は不動産市場の危機的状況に対応しているほか、中国政府は新型コロナウイルスに対しては厳しい「ゼロコロナ」政策を採用している。ウクライナ危機の影響で、コモディティー(商品)価格が上昇し、経済成長が鈍化する可能性もある。

李首相は、国内外の動きに対する包括的な分析によって、今年は発展のためのリスクと課題が大きく増えることが示唆されたと指摘。これらを克服するよう取り組みを続けなければならないと述べた。

中国はまた、食料やエネルギーの安全保障を確保し、石油の探査や開発を強化する。防衛費も増額するという。

オランダの金融大手INGのエコノミストは全人代の開幕前、リポートで、中国が厳しい状況に直面しているとの見方を示していた。ゼロコロナ政策を実施するなかで、消費が依然として弱く、不動産やIT分野に対する政策的含意も長引いていると指摘。国外では地政学的な緊張が高いほか、サプライチェーン(供給網)に混乱が生じ、半導体不足も続いているとしていた。

ロシアによるウクライナ侵攻を受けて世界のコモディティー価格が上昇しており、石油や小麦の先物は10年以上ぶりの高値を記録した。

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