シリア内戦、紛争当事者双方が戦争犯罪 国連報告書

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アレッポでの空爆などの被害について、国連の調査委員会が報告書をまとめた

アレッポでの空爆などの被害について、国連の調査委員会が報告書をまとめた

(CNN) シリア内戦の激戦地となったアレッポの人権侵害について、国連が設置した調査委員会が2日までに報告書をまとめ、紛争の当事者双方が戦争犯罪を犯したと指摘した。

調査委員会は目撃者の証言をもとに証拠を収集し、反体制派が支配していたアレッポ東部で、シリアとロシアの政府が市民に対してクラスター兵器を使用したと断定。病院を意図的に狙って空爆を繰り返すなどの人権侵害行為があったと認定した。

クラスター兵器は小型爆弾を大量に詰めて通常の爆弾よりも広い範囲に拡散させる兵器で、狙った以上の破壊力を伴うとして使用が禁止されている。

調査委員会は2016年9月に人道援助の車列が攻撃された事件についても詳しく調べ、シリア政府の関与を裏付ける証拠が見つかったと報告した。この事件では車列を狙って爆弾が相次いで投下され、被害を免れた人たちは上空から機関銃で銃撃された。死者は市民や援助団体の職員など少なくとも14人、負傷者は15人に上り、その後何カ月も援助物資を届けることができなくなった。

化学兵器の使用については、塩素ガスを使った攻撃にシリア政権が関与している証拠が見つかったと報告し、塩素ガスの使用は戦争犯罪に当たると指摘した。一方で、ロシアが化学兵器を使った証拠は見つからなかったとした。

シリアもロシアも化学兵器の使用は否定している。

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