「死ぬ権利」求めた男性、食事拒んで死去 訴え棄却され落胆

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脳卒中で全身まひ状態となり、「死ぬ権利」の確認を求めて裁判で争っていたトニー・ニックリンソンさん(右)が食事を拒否して死去した

脳卒中で全身まひ状態となり、「死ぬ権利」の確認を求めて裁判で争っていたトニー・ニックリンソンさん(右)が食事を拒否して死去した

ロンドン(CNN) 脳卒中で全身まひ状態となり、「死ぬ権利」の確認を求めて裁判で争っていた英国の男性が、食事を拒否して22日に死去した。家族が明らかにした。英高等法院は16日に、男性の訴えを棄却する判決を言い渡していた。

亡くなったのはトニー・ニックリンソンさん。58歳だった。先週から食事を拒むようになり、週末に肺炎を起こして急激に容体が悪化したという。関係者を通じて短文投稿サイトのツイッターに「さようなら。その時が来た。なかなか楽しかった」と書き残した。

ニックリンソンさんは7年前の2005年に脳卒中を起こして首から下がまひし、動くことも話すこともできない「閉じ込め症候群」の状態になった。自らの意思で医師に安楽死させてもらう権利があると主張して裁判を起こしたが、高等法院に訴えを退けられて意欲を失い、ひどく落胆した様子だったという。

判決を不服として上訴する意向も示していたが、弁護士によると、同じ状況に置かれた人が原告にならない限り、訴訟は継続できないという。

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