北朝鮮の国連次席大使、「核戦争」の可能性を警告

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北朝鮮の国連次席大使、米国を批判

国連本部(CNN) 北朝鮮のキム・インリョン国連次席大使は17日、国連本部での記者会見で米国に強い反発を示し、朝鮮半島では核戦争がいつ起きてもおかしくないとの警告を発した。

米国のペンス副大統領は同日午前、韓国で南北境界線沿いの非武装地帯(DMZ)を訪問し、北朝鮮に対して米国の決意や軍事力を「試そうとするべきではない」と警告していた。

キム氏は数時間後に急きょ会見を開き、声明を読み上げた。その中で、米海軍が朝鮮半島周辺へ空母を派遣したり、シリアの基地にミサイルを撃ち込んだりした動きを批判。米国が「危険な状況」をつくり出し、「世界の平和と安定に重大な脅威を及ぼしている」「朝鮮半島情勢を戦争の瀬戸際まで追い込んでいる」と非難した。

北朝鮮はこれまでも国連で同様の発言を繰り返してきたが、この日はさらに語調を強め、米国は主権国家への侵攻を正当化する「悪党のような論理」を朝鮮半島にも当てはめようとしていると主張した。

そのうえで、北朝鮮は米国によるいかなる形の戦争にも対応する用意があると強調。ミサイルや核攻撃には同じ手段で反撃すると宣言した。

国連のデュジャリック報道官は記者団に「朝鮮半島で緊張が高まっていることを深く懸念している」と語り、全関係者に対して外交努力のさらなる強化を呼び掛けた。北朝鮮が先週末に試みたミサイル発射にも言及し、「北朝鮮が緊張緩和に必要なあらゆる措置を取り、非核化へ向けた対話に戻るよう求める」と述べた。

国連安全保障理事会では今月、北朝鮮への対応を協議する会合が予定され、米国のティラーソン国務長官が議長を務めることになっている。

北朝鮮はこれまでにも米国に対して戦争の警告を発していた。一方で、トランプ政権もこのほど、「戦略的忍耐」の時代は終わったと表明していた。

米国は空母カール・ビンソンなどを朝鮮半島近海に派遣したが、これについてもキム氏は批判。こうした軍事作戦は、北朝鮮に対する進攻が深刻な段階に入ったことを示していると指摘した。

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