古代ローマの手書き板400枚、ロンドンの建設現場から出土

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

約2000年前のロンドンの記録がよみがえる

(CNN) ロンドン考古学博物館(MOLA)は1日、ロンドン中心部の建設現場から見つかった数百枚に上る木の板について、古代ローマ時代に使用された手書き板であることを発表した。

2012~14年にかけてこれらの手書き板を発掘した現場では、ブルームバーグ欧州本社の新社屋を建設中。木の板以外にも、50棟以上のローマ時代の建物の跡が見つかったほか、1万5000点もの人工物が出土したという。

400枚以上の木の板のうち、西暦57年1月8日付の金融に関する「古文書」は、英国で見つかった手書き文書としては最も古いものだ。

別の板には「Londinio Mogontio」と書かれている。これは「ロンドンで、モゴンティウスに宛てて」という意味だ。時代は65〜80年ごろで、ロンドンに言及した文書としては最も古いものと考えられている。

板からは奴隷や裁判官、醸造業者まで、100人近い人物の名前が見つかった。歴史学者にとっては、ローマ時代のロンドンにおける日々の営みを知るヒントとなるものだ。

これまでロンドンでは、ローマ時代の手書きの板は19枚しか見つかっていなかった。

ローマ時代の「帳簿」は薄いタイルのような形状で、みつろうを塗った板の上に文字を書くようになっていた。長い時間を経てみつろうははがれ、文字の跡がついた板の部分だけが残ったわけだ。

幸い、板は湿った泥に埋まっていたため、酸素に触れることなく腐らずに済んだ。板が出土した場所には、かつて川が流れていた。

英国最古の手書き板を含む700を超える出土品は、来年ブルームバーグの新社屋で展示される予定だ。

「Odd News」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]