ロシアの来月の大規模演習、中止の可能性「高い」 英国防省

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昨年9月、「ザーパド」参加のため航空機に乗り込むロシア軍の落下傘兵ら/Vitaly Nevar/Reuters/FILE

昨年9月、「ザーパド」参加のため航空機に乗り込むロシア軍の落下傘兵ら/Vitaly Nevar/Reuters/FILE

(CNN) 英国防省は28日、ロシア軍が9月に計画している大規模軍事演習「ザーパド(西)」について、中止する可能性が高いとの見通しを示した。中止の理由としては、参加が可能な人員と装備が少なすぎるためなどとしている。

英国防省によれば、ザーパドはロシア軍とベラルーシ軍による合同軍事演習で9月に行われる予定となっている。

ザーパドはロシア軍が毎年行っている大規模イベント。2010年以来、ロシアは演習を4年周期で四つの軍管区で行っている。

しかし、英国防省によれば、ロシアは21年以降、2年おきにロシア西部で演習を実施している。これは、北大西洋条約機構(NATO)からの脅威と認識するものとの対決を優先するためだという。

21年のザーパドは、ソ連以来最大規模のロシア軍による演習で、ロシアとベラルーシの西側で行われ、ウクライナやNATO加盟国の一部から警戒する声が出ていた。

安全保障分野のシンクタンク、英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)の報告書によれば、21年ザーパドは、戦術や作戦、戦略でペースに変化が見られた。

RUSIによれば、演習には軍要員20万人、航空機とヘリコプターが80機超、艦船15隻が参加。1年後にウクライナで実施する作戦に匹敵する規模の演習をロシアが初めて準備したものだったという。

英国防省によれば、今年の演習は複数の理由から中止となる可能性がある。英国防省は、ウクライナでのロシア軍の不振により、演習で得られる訓練的な価値は限定的なもので、ショーの要素が多かったことが浮き彫りとなったと指摘。利用できる人員や装備も少なすぎるため、演習が中止となる可能性が高いとの見通しを示した。

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