アルカイダ最高指導者、深刻な心臓疾患か 最近の諜報が示唆
(CNN) 国際テロ組織「アルカイダ」の最高指導者であるアイマン・ザワヒリ容疑者が心臓疾患に襲われ深刻な症状に陥っている可能性があることが4日までにわかった。
国際的なテロ組織対策に当たる高官が最近得た諜報(ちょうほう)として明らかにした。ただ、症状の重大さや残された寿命の見極めは難しいとした。
同容疑者は68歳に達したばかりで、重病に陥った場合、アルカイダ指導部の長期的な後継体制づくりに不透明感が出ることを意味する。
アルカイダの次期指導者には最高指導者だった故オサマ・ビンラディン容疑者の息子のハムザ・ビンラディン容疑者が浮上していたが、米政府当局者は最近、息子は死亡したと思われると明かしていた。
ザワヒリ容疑者については国連安全保障理事会で今夏、理事国の情報として体調が悪化したとの見方を盛り込んだ報告書が流れていた。アルカイダの新指導部の構築を疑問視してもいた。
ザワヒリ容疑者はこれまで組織が公開するビデオにしばしば登場しているが、先月のものが最後となっていた。これらのビデオでは深刻な病状を抱えていることを示す明確な兆候はなかった。
同高官によると、ハムザ・ビンラディン容疑者はごく最近、アフガン、パキスタン国境付近を活動の拠点にし、ザワヒリ容疑者とは過去2年の間、同地で接触したとの諜報もある。ただ、これらの情報はあくまで断片的であり、あいまいとも形容した。
ザワヒリ容疑者が死んだ場合の後継指導者の候補も既に浮上している。聖戦主義を長年唱えるアブ・ムハマド・マスリ容疑者、サイフ・アデル容疑者の2人などでいずれも1998年に東アフリカの2カ所で発生した米大使館の爆破事件の実行犯として手配されている。