インド、ミサイルによる人工衛星破壊に成功 「宇宙大国」を宣言

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インドのモディ首相。ミサイルによる人工衛星の破壊実験に成功したと明らかにした/PRAKASH SINGH/AFP/AFP/Getty Images

インドのモディ首相。ミサイルによる人工衛星の破壊実験に成功したと明らかにした/PRAKASH SINGH/AFP/AFP/Getty Images

(CNN) インドのモディ首相は27日、国民向けに演説し、ミサイルを用いた人工衛星の破壊実験に成功したと明らかにした。実験成功でインドは「宇宙大国」の仲間入りを果たしたとしている。

モディ氏は演説で、「歴史的な偉業」を達成したと強調。ミサイル発射からわずか3分で自国の低軌道衛星を撃墜したと説明した。

インドの他に対衛星ミサイルの運用能力を持つ国は、米国、ロシア、中国の3カ国にとどまる。

米空軍宇宙軍団のデービッド・トンプソン副司令官は、実験が行われたことを確認。飛行禁止令などが出ていたことから、米国はインドによる実験実施の可能性を把握していたと明らかにした。

残骸の散乱範囲には270個の物体が漂っており、米軍は依然これを追跡している状況。ただ、トンプソン氏は、データ収集が進むにつれ残骸の数は増える見込みだとしている。国際宇宙ステーション(ISS)へのリスクはないという。

インドの宇宙開発はこの10年で大幅な進展を遂げた。2014年には火星周回軌道に人工衛星を投入。また、インド宇宙研究機関(ISRO)は3年以内に有人宇宙飛行を実施する方針を発表している。

モディ氏は今回の実験について、自国の防衛と安全保障が目的だとしているものの、パキスタンと中国からは挑発的とみなされる可能性が高い。

パキスタン外務省の報道官は声明で「宇宙は人類共通の遺産であり、全ての国はこの領域に軍事化につながりかねない行動を避ける責任を負っている」と述べた。

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