中国、「軍事のオリンピック」で自国兵器売り込み

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レースに参加した中国の歩兵戦車=7月30日、コルラ市/VCG/Visual China Group

レースに参加した中国の歩兵戦車=7月30日、コルラ市/VCG/Visual China Group

(CNN) 兵器の性能やそれらを使用する兵士の技量などを各国が競い合う「軍事のオリンピック」として知られる「国際アーミーゲーム」が中国で開催されている。武器の輸出拡大を目指す同国政府にとっては貴重な売り込みの機会だ。

国際アーミーゲームはロシアが考案し、中国が共同で運営。今年は競技の一部が中国の新疆ウイグル自治区と福建省で行われる。日程は7月29日から8月11日まで。世界中から軍事の関係者が観戦に訪れるとみられる。

中国国営メディアによれば、参加国は多くの競技でロシア製もしくは中国製の兵器を使う。中国にとっては競技を通じて自国の兵器の性能をアピールすることが可能になる。

中国は世界有数の武器輸出国だ。軍備管理研究などの団体「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」によると、武器の輸出の規模で中国を上回るのは米国、ロシア、フランス、ドイツの4カ国のみ。2008年から17年にかけての中国の武器輸出総額は140億ドル超に上ったという。

今回の国際アーミーゲームにはパキスタンやバングラデシュ、ミャンマー、イランなど中国製武器を輸入している国々が参加。活動家らは中国から武器を購入する国々について、政治弾圧や大がかりな汚職、民族浄化など人権上の深刻な問題を抱えているケースが多いと主張する。

シンガポールのナンヤン工科大学S.ラジャラトナム国際研究大学院(RSIS)で軍事学を研究するマイケル・ラスカ教授は、中国製武器の輸出について、周辺のアジア諸国の場合には域内での中国の影響力を高める狙いがあると指摘。

これに対しイランやベネズエラなど他地域の国々への輸出は、米国をいら立たせる手段として行っているとの見解を示した。

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