バイデン氏、ニューギニアに従軍後遺体戻らない親族に言及 「人食い人種がたくさんいたから」

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ペンシルベニア州ピッツバーグにある全米鉄鋼労働組合の本部でスピーチするバイデン氏/Elizabeth Frantz/Reuters

ペンシルベニア州ピッツバーグにある全米鉄鋼労働組合の本部でスピーチするバイデン氏/Elizabeth Frantz/Reuters

(CNN) バイデン米大統領は17日、第2次世界大戦に従軍したおじのアンブローズ・フィネガン氏の遺体を米国が回収できていない件に2度言及し、理由について、当時は現地に「人食い人種がたくさんいたから」だと示唆した。

大戦中、フィネガン氏の搭乗した航空機はニューギニア付近に墜落していた。

おじの死を巡るバイデン氏の説明は、人食い人種が関与した可能性を含め、国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)が公表する内容と異なっている。DPAAによれば、フィネガン氏が搭乗したA20ハボック機は偵察飛行でニューギニアに向かう途中、ニューギニア島沖の「海洋への不時着水を余儀なくされた」。理由は不明となっている。

バイデン氏はペンシルベニア州ピッツバーグにある全米鉄鋼労働組合の本部で発言し、フィネガン氏は「ニューギニアで撃墜されたが、軍は遺体を発見できなかった。人食い人種がたくさんいたからだ。実際の話、ニューギニアのあの地域はそうだった」と語った。

これより前、バイデン氏は同州スクラントンを後にする際にも同じ内容の話をしている。

DPAAのフィネガン氏の項目には、沈んでいく機体から3人が脱出できず、行方不明になったとある。翌日、空からの捜索が行われたが、不明機の痕跡も消息を絶った搭乗員も見つからなかったという。記述によれば、別の搭乗員1人は墜落を生き延びていた。

米軍が最終的にフィネガン氏の遺体を発見できなかったとするバイデン氏の主張は正しいようだ。フィリピンにあるマニラ米軍墓地には、行方不明者に関連する施設でフィネガン氏が追悼されている。バイデン氏は17日にスクラントンの軍人の慰霊施設を訪れ、そこで追悼されているフィネガン氏に敬意を表してもいた。

ホワイトハウスのベイツ副報道官は同日、CNNの取材に答え、バイデン氏がおじの話を取り上げたことについて、軍務に就いた人々への尊敬の念を表すためだったと説明した。

人食い人種がフィネガン氏の遺体回収の妨げになったとするバイデン氏の主張に関して、ホワイトハウスは詳細を明らかにしなかった。

バイデン氏の当該のコメントは、トランプ前大統領を批判する演説の中で出たもの。2020年の報道によればトランプ氏は、戦死した米国の軍人を軽んじ、退役軍人を称賛する式典に出席しなかったという。トランプ氏は報道に異議を唱えているが、大統領補佐官を務めていたジョン・ケリー氏は後に、CNNの取材に対して報道を裏付ける発言をしている。

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