米議事堂襲撃、「本当の反乱」ではなかった可能性 ケネディ氏が指摘

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議事堂襲撃が「本当の反乱」だったのか疑問を呈したロバート・ケネディ・ジュニア氏/Mario Tama/Getty Images

議事堂襲撃が「本当の反乱」だったのか疑問を呈したロバート・ケネディ・ジュニア氏/Mario Tama/Getty Images

(CNN) 11月の米大統領選挙に無所属で出馬するロバート・ケネディ・ジュニア氏は5日、2021年1月6日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件が「本当の反乱」ではなかった可能性を指摘した。その上で、この暴動に絡む犯罪で起訴された人々に対する「政府の武器化」について懸念を表明した。

ケネディ氏は声明で「1月6日に抗議の声を上げた人の多くが法律を破ったことはかなり明白だ。彼らの活動は当初は抗議だったかもしれないが、最終的に暴動になった。それがトランプ大統領の呼びかけで起きたこと、そして選挙が盗まれたという彼の思い込みが背景にあったことから、多くの人々は事件を暴動ではなく反乱だったとみなした」と述べた。

続けて「証拠を詳しく検証したことはないが、トランプ氏に反対する立場の人々を含む分別ある人たちからは、本当の反乱だったことを示す証拠はほとんどないと聞いている」と語った。

声明では抗議参加者の中に政府転覆を計画していた人は一人もいなかったと述べているが、これは正確ではない。極右団体「プラウドボーイズ」、「オースキーパーズ」に所属する複数のメンバーは、反乱を扇動した罪で有罪判決を受けている。また議事堂に突入した暴徒は「武器を携帯していなかった」とも声明は述べているが、これは誤りであることが以前から分かっている。後にCNNにコメントを求められた際、ケネディ氏はこの部分を「正確ではなかった」と撤回した。

長い声明の中でケネディ氏は、議事堂襲撃を「現在の政治状況で最も意見の分かれる話題の一つ」と指摘。「あらゆる側からの声を聞きたい」との認識を示した。法律を破った暴徒や選挙が盗まれたとするトランプ氏の思い込みを非難する一方、「政治的な目的」のために抗議参加者への弾圧が行われたのではないかと疑問を呈した。

「多くの分別ある米国人と同様、政治的な目的が動機だった可能性について懸念している。事件の被告に対する激しい弾圧や長い刑期、厳しい扱いはそれが理由なのではないか」「事実であれば政府機関の武器化という不快なパターンにも符合する。そこでは司法省、内国歳入庁、証券取引委員会、連邦捜査局(FBI)その他が政敵に対する武器として使われる」(ケネディ氏)

議事堂襲撃事件の実態を過小評価するケネディ氏の言説は、トランプ氏や右派系の人物が発するコメントの内容に重なる。

ケネディ氏は声明の中で、大統領に就任すれば独立した特別捜査官を任命し、議事堂襲撃事件の裁判において政治的目的で検察の裁量権が乱用されなかったかどうか調査させると約束した。

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