米国の新型コロナ新規感染、近い将来1日あたり20万件超の可能性

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新型コロナウイルスの感染拡大で、医療現場はひっ迫している/Mario Tama/Getty Images

新型コロナウイルスの感染拡大で、医療現場はひっ迫している/Mario Tama/Getty Images

(CNN) 米国立衛生研究所(NIH)のフランシス・コリンズ所長は15日、新型コロナウイルス感染症の1日あたりの新規感染件数が近く20万件を超える可能性があるとの見通しを示した。米国ではデルタ株の流行が、特にワクチン未接種の人の間で急速に拡大している。

コリンズ所長はFOXニュースの取材に対し、「今後数週間のうちに1日あたりの件数が20万件を超えなければ驚くだろう」と述べた。このようなペースに再び戻るとは考えておらず悲痛な思いだとも語った。

コリンズ所長は、感染力の強いデルタ株が流行する一方で、ワクチン未接種の人が依然として9000万人いると指摘。彼らがデルタ株の標的となっており、厳しい状態に陥っているとの見方を示した。

1日あたり20万件の新規感染に到達するにはまだ時間がかかりそうだ。ジョンズ・ホプキンス大学によれば、今月14日の時点で、米国での過去7日間の新規感染件数は1日あたり約12万9000件で、この数字は7月5日以降毎日増え続けている。米国で最後に1日あたりの新規感染件数が平均で20万件を超えたのは1月で、新型コロナウイルスワクチンが広く利用できるようになる前だった。

新型コロナウイルスの感染が急増し、医療の現場はひっ迫しており、多くの病院では生死にかかわる治療が必要な人たちの需要に対応するのに苦慮している。

CNNの医療アナリストのジョナサン・ライナー博士は「システムが破たんしつつある」と指摘した。

ライナー博士によれば、米国では集中治療室(ICU)で対応する看護師の数が決定的に不足しており、重篤な状態の患者を治療するための看護師を見つけることが次第に難しくなってきているという。

米疾病対策センター(CDC)のデータを分析したところによれば、過去1カ月で新たに入院した人の割合は30代では約300%増加している。30代の入院は新型コロナウイルスの流行が始まって以来最高の水準となっている。

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