バイデン米大統領、銃規制への行動を呼びかけ　コロラド州の銃撃事件受け

（ＣＮＮ） 米国のバイデン大統領は２３日、米コロラド州のスーパーマーケットで起きた１０人が死亡した銃撃事件を受け、議会や全米に対して銃規制のための行動を起こすべきだと訴えた。バイデン氏が大統領に就任してから最も強い口調での銃規制の呼びかけとなった。

バイデン氏は議会での優先順位のバランスを図りながらも銃規制を進める用意があると示唆した。

バイデン氏はホワイトハウスで、国民の安全を維持するために権限のすべてを活用すると述べ、下院を通過している銃規制法案の可決を呼びかけた。法案の中には銃器の購入者に対する全般的な身元確認やアサルト銃器の禁止などが含まれている。

バイデン氏は、コロラド州で起きた銃撃事件について容疑者の動機や使われた銃器など詳細についてはまだわかっていないとしつつも、新たな銃規制が必要なことは十分にわかったと指摘した。

バイデン氏は「未来の命を救うための常識的な取り組みを進めるために、わたしは、１時間どころか１分も待つ必要はない」と語った。アサルト銃器や大容量の弾倉の禁止のほか、身元確認の強化など抜け道をふさぐための議会の行動が見たいと述べた。

バイデン氏は銃規制について、党派的な問題にしてはならず、米国の問題だと強調。「命が救える。米国を救える。われわれは行動しなければならない」と訴えた。

しかし、銃規制の推進は他の重要法案の準備が進むなかで複雑さが増している。バイデン氏はホワイトハウスでの発言後、今月に入って可決された１．９兆ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策の説明のためにオハイオ州へ向かった。側近によれば、インフラ整備に関する発表も近く行われる見通しだという。