フィリピン、中国提案の二国間協議を拒否 南シナ海問題

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南シナ海を巡っては各国の領有権主張が対立

南シナ海を巡っては各国の領有権主張が対立

(CNN) フィリピンのヤサイ外相は19日、南シナ海の領有権をめぐって中国が提案した二国間協議を、フィリピン側が拒否したことを明らかにした。中国からは協議の前提として、オランダ・ハーグの仲裁裁判所が先週下した判決を無視するよう求められていたという。

仲裁裁の判決はフィリピンの主張を全面的に認める内容だった。ヤサイ氏が地元テレビ局に語ったところによると、中国当局者らはフィリピン側に対し、この判決に言及しないことが協議の条件だと主張した。判決を無視したうえで二国間の交渉に応じてほしいとの要請もあったが、同氏は「フィリピンの憲法と国益に沿わない」として退けたという。

ヤサイ氏は15日からモンゴルで開かれたアジア欧州会議(ASEM)の場で、中国の王毅(ワンイー)外相と会談した。中国側からは、フィリピンが仲裁裁の判決にこだわるなら両国の間で対立が起きる恐れもある、との警告があった。

ただ同氏は、中国と水面下で交渉する余地はありそうだと述べ、中国側が立場を考え直す可能性に期待を示した。

同氏はまた、フィリピンとしては南シナ海のスカボロー礁周辺の漁場で今後も漁業活動を続けられるとの確証がほしいと強調した。

こうした経緯について中国外務省にコメントを求めたが、回答はまだ得られていない。

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