米大統領、アフガン撤退計画見直し 8400人規模維持
(CNN) オバマ米大統領は6日、アフガニスタン駐留米軍の撤退計画を見直し、予定よりも3000人多い8400人規模の駐留を維持する意向を明らかにした。
これまでの計画では、大統領の任期中に駐留米軍を現在の9800人から5500人に減らすことになっていた。
オバマ大統領は「アフガニスタンにおける治安は不安定な状況が続いている」と述べた。大統領は7日に北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が行われるポーランドに向かう。現地では同じくアフガニスタンに部隊を派遣している同盟諸国の首脳と話し合いを行う予定だ。
オバマ大統領は「アフガニスタンのパートナーに成功のための最大のチャンスを提供することが、わが国の安全保障上の利益になると強く信じている」と述べた。
アフガニスタンでの戦争を勝利のうちに終わらせることを公約に掲げて当選したオバマ大統領だが、今回の決定によって米史上最長の戦争は次期政権に持ち越されることとなった。また、期待したほどアフガン情勢が改善されていないことを暗に認めた形となった。
「われわれはありのままの世界の現状に対処しなければならない。アフガニスタンで何が問題になっているか忘れてはならない。ここでは国際テロ組織アルカイダが再集結を図っており、過激派組織『イラク・シリア・イスラム国(ISIS)』がプレゼンスを拡大しようとし続けている」とオバマ大統領は述べた。