北朝鮮、発射前の虚偽情報で不意打ちか 米情報機関に対抗

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北朝鮮が打ち上げたロケット「銀河3号」=2012年12月、朝鮮中央通信から

北朝鮮が打ち上げたロケット「銀河3号」=2012年12月、朝鮮中央通信から

ワシントン(CNN) 北朝鮮は12月12日の長距離ミサイル発射を前に、米国やアジア諸国を意図的にだまして油断させようとしていた公算が大きいとする調査報告を、米軍と米情報機関がまとめた。調査内容に詳しい米政府当局者が明らかにした。

当局者によると、発射当日の12日は米軍と自衛隊が艦船やミサイル防衛システムを配備して迎撃態勢を整えていたものの、発射は予想外だったといい、「不意をつかれた」格好だった。

発射を受けて米当局は、事実関係の確認と、米情報機関がどの程度事態を把握していたかについて調査を命じた。その結果、「われわれを欺く計画があったことを示す手がかり」が見つかったという。

これにより、北朝鮮が米国の情報収集活動に対抗できる能力を持っていることが実証されたと当局者は指摘。「北朝鮮は、米国の衛星がいつ上空を通過するかを知っている」と述べ、米国の偵察衛星が上空に存在せず、事態を把握できないタイミングを選んで発射したとの見方を示した。打ち上げの数日前に技術的問題が生じたと発表したのも、意図的に虚偽の情報を流した可能性が大きいとした。

調査報告によると、米国は、北朝鮮の発射場で12日の発射を前に、3段階式のロケットを解体して部品を発射場から運び出し、交換用の部品を運び込む動きがあったことを確認していた。しかし北朝鮮は、米国が発射場の様子を完全に監視できていない間にロケットを再び組み立て、発射した可能性が大きいという。

あるいは米国の情報分析に誤りがあり、北朝鮮は最初からロケットの解体を行っていなかった可能性もあると指摘している。

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