強制排除の乗客、脳震とうや骨折で手術 提訴の意向も

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オーバーブッキングで乗客を無理やり機外に

(CNN) 米ユナイテッド航空の旅客機から男性乗客が無理やり引きずり降ろされた問題で、弁護士が13日にイリノイ州シカゴで記者会見を開き、この男性が脳震とうを起こして鼻を骨折していることを明らかにした。男性は提訴の意向を示しており、弁護側は既に証拠保全を申し立てている。

この問題では9日、シカゴの空港でユナイテッド便に搭乗した医師のデービッド・ダオさん(69)が、オーバーブッキング(過剰予約)を理由に、シカゴ市航空局の保安員によって座席から引きはがされ、通路を引きずられて同機から降ろされた。ユナイテッド航空は後に、乗員4人を同機に乗せるため、座席を譲ってもらう必要があったと説明した。

弁護側は提訴の時期は明らかにしていないが、裁判はイリノイ州クック郡の裁判所に起こす予定だといい、ユナイテッド航空とシカゴ市を相手取った裁判になると見られる。

記者会見した弁護士によると、ダオさんはユナイテッド便から引きずり降ろされたことによって重度の脳震とうを起こしたほか、前歯2本が折れ、鼻を骨折するなどして再建手術を受ける予定だという。

ダオさんは1975年、ベトナムの首都サイゴン陥落を受けて船で脱出した経験の持ち主。「通路を引きずって行かれたことは、ベトナムでの経験以上に恐ろしかった」と話しているという。もう二度と飛行機には乗りたくないといい、ケンタッキー州の自宅には車を使って帰宅するだろうとしている。

記者会見には娘のクリスタル・ダオ・ペッパーさんも同席し、ダオさんは「素晴らしい父親」であり「愛情に満ちたおじいちゃん」だと訴えた。

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