新種の人類ホモ・ナレディ発見、その舞台裏は<2> 迫られる進化の再定義

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人類と原始人の特徴を併せ持つというホモ・ナレディ=M. Thiessen/National Geographic

人類と原始人の特徴を併せ持つというホモ・ナレディ=M. Thiessen/National Geographic

(CNN) 南アフリカの洞窟の奥深くで見つかった人類の祖先、ホモ・ナレディとは何者なのか? この疑問に対する答えはバーガー氏も持ち合わせていなかったが、「科学にとってまったく新しい」存在だということは理解していた。

前回「新種の人類ホモ・ナレディ発見、その舞台裏は<1> 洞窟の探索に悪戦苦闘」はこちら

もうひとつ明らかになっていなかった重要な点は、ホモ・ナレディの年代だ。年代が分からなければ、生物の進化の枠組みのどの段階にホモ・ナレディが当てはまるのか、正確に特定することは難しくなる。

だが発見から3年以上がたった今、バーガー氏は年代を特定できる直前まで来ているとの見方を示す。人類の起源に関する現在の理解が正しければ、ホモ・ナレディはヒトの進化の系統の大本に位置づけられる可能性があるという。ただ、ホモ・ナレディの出身地やその先祖、子孫については未解明だとしている。

探検チームが発掘を進めるなかでは、ホモ・ナレディの骨格がどういった経緯でライジングスター洞窟の内部に収まったのかをめぐり諸説が展開され、人類の定義に疑問を投げかける見方も現れた。

個々の骨格はそれぞれ別々の岩層内で発見されたことから、バーガー氏らは、ホモ・ナレディが1度の大きな災害で死亡したのではなく、長い時間をかけて洞窟に入っていったとの見方を強めている。最有力視しているのは、死者を安置するために洞窟を使っていたとする説だ。

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