ベーカー元駐日大使が死去、88歳
(CNN) 米共和党の重鎮で、ブッシュ前政権時代の2001~05年に駐日大使を務めたハワード・ベーカー氏が26日、死去した。88歳だった。
テネシー州出身で、1966年に上院に初当選。共和党の上院院内総務を務めたほか、80年には大統領選挙の予備選に出馬したが敗退。1987~88年にはレーガン大統領の首席補佐官を務めた。
オバマ大統領は声明を出し、ベーカー氏は「偉大な調停役」として「党の違いや世代の違い、州の違いを超えて敬愛された」とその功績を称えた。
またブッシュ前大統領は「自分の立場をはっきり述べながらも、相手の意見に耳を傾ける達人だった」と述べた。
CNNのグロリア・ボージャー政治アナリストはベーカー氏について、民主・共和両党が物事を成し遂げるためには譲歩もいとわなかった時代に活躍した政治家だと語る。「(ベーカー氏は)党派を超えて交渉のできる上院議員の1人で、両党から尊敬を集めていた。(だが)現在の共和党において同じことをすれば否定的に捉えられるだろう」
1972年に起きたウォーターゲート事件をめぐっては、上院調査委員会の副委員長として当時のニクソン大統領を追及。「大統領は何を知っていて、いつそれを知ったのか」と問いかけたことで知られる。