ロシア、海軍総司令官を交代 黒海での損失で引責か

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セベロモルスクの港で記者団に話すアレクサンドル・モイセエフ氏=2021年5月13日/Maxime Popov/AFP/Getty Images

セベロモルスクの港で記者団に話すアレクサンドル・モイセエフ氏=2021年5月13日/Maxime Popov/AFP/Getty Images

(CNN) ロシア国営タス通信は19日、西部サンクトペテルブルク沖合にあるコトリン島の海軍基地での式典で、北方艦隊の司令官だったアレクサンドル・モイセエフ提督が海軍総司令官代理として紹介されたと報じた。

ウクライナ軍と戦うロシア海軍は黒海でこのところ戦艦を相次いで失っている。総司令官だったニコライ・エフメノフ氏の処遇は不明。

ロシア国防省の経歴によると、モイセエフ氏はロシアの飛び地カリーニングラード州生まれの61歳。北方艦隊の原子力潜水艦に長年所属し、潜水艦部隊の司令官を務めるなどした。2011年にはロシアの英雄称号が授与された。

タス通信によると、モイセエフ氏はエフメノフ氏の後任となる。エフメノフ氏の処遇については、黒海で度重なる損失を出したことから、ここ数週間、臆測が飛び交っていた。

ロシアとウクライナの地上戦はここ数カ月、いくつかのロシア軍の勝利を除けばこう着状態にあるが、黒海ではウクライナが優勢に立っている。

ウクライナ軍は先月、水中ドローン(無人艇)などによる攻撃で黒海艦隊の3分の1を無力化したと主張した。同艦隊への攻撃はロシアが占領するクリミア半島を孤立させ、ロシアがクリミアやウクライナ本土で軍事作戦を続けられないようにするのが狙い。

ロシアは10年前に国際法に反してクリミアを一方的に併合しており、クリミアへの攻撃は戦略的価値だけでなく象徴的な意味もある。

黒海艦隊の戦力を削いだ事で、ウクライナは穀物などの海上輸出ルートを確保できるようになった。

一方、ロシア国防省によると、ショイグ国防相はウクライナのドローンに対抗するために軍艦の火力を高め、「絶えず」兵員を訓練するよう海軍に命じた。

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