氷河融解で男性の遺体発見、20年あまり前に死亡か オーストリア

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オーストリアの東チロルにある氷河で20年以上前に死亡したとみられる男性の遺体が発見された/Adelheid Nothegger/imageBROKER/Shutterstock

オーストリアの東チロルにある氷河で20年以上前に死亡したとみられる男性の遺体が発見された/Adelheid Nothegger/imageBROKER/Shutterstock

(CNN) オーストリアの氷河でこのほど、山岳ガイドが20年あまり前に死亡したとみられる男性の遺体を発見した。警察が22日に発表した。

ガイドは18日、東チロルにあるシュラテンケース氷河の標高約2900メートルの地点で遺体を発見。通報を受けた警察がヘリコプターで遺体を収容した。

警察によれば、男性は2001年、スキーツーリング用の装備を持って移動中、氷河で事故に遭ったとみられている。

付近にあった男性のリュックサックから、現金や銀行カード、運転免許証が見つかった。警察は男性の身元について、当時37歳のオーストリア人男性だと暫定的に発表。DNA鑑定の結果から身元が確定するだろうと述べた。鑑定結果は今後数週間のうちに入手できる見通しだという。

オーストリア・インスブルック大学の氷河学者リンジー・ニコルソン氏によると、気候変動で氷河の融解が進むにつれ、一時は失われたと考えられていた物や遺体が見つかっている。ニコルソン氏は先月、37年前に行方不明になったドイツ人登山家の遺体がスイスで発見された後、CNNの取材に応じた。

ニコルソン氏は「氷河は長期的な融解傾向にある」とも述べ、この傾向は今後も続く見通しだと指摘。降雪量の減少が問題の一因になっているとの見方を示した。

近年の研究によると、たとえ気候変動に関する野心的な目標が達成されても、世界の氷河の半分は今世紀末までに消滅する可能性がある。環境保護団体グリーンピースによると、今回遺体が見つかったシュラテンケース氷河は19~22年の期間に60~100メートル後退したという。

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