山頂の一部が崩落、気候変動の影響か オーストリア西部

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岩石が崩落したフルーヒトホルン=11日、オーストリア/Bettina Sax/Land Tirol

岩石が崩落したフルーヒトホルン=11日、オーストリア/Bettina Sax/Land Tirol

(CNN) オーストリア西部のチロル州で山の頂上が一部崩落し、10万立方メートルあまりの岩石が下の渓谷になだれ込んだ。

現場はスイス国境に近い標高約3400メートルの山、フルーヒトホルン。岩石の落下は11日から始まった。警察によると、けが人は出ていない。

州当局の専門家らは、空からの画像を基に岩石の量を推定したが、実際はさらに多い可能性もある。正確な全体像を把握するには、時間がかかる見通しだ。

専門家によると、崩落の原因は永久凍土の融解とみられる。永久凍土は山の接着剤のような役割を果たしているが、気候変動によって長年、融解が進んできた。新しくできた割れ目に水が入り込んだ結果、岩が砕けるとも考えられる。

実際に落石が増えているかどうかを示す十分なデータはない。市民からの情報が頼りだが、落石の多くは遠隔地で起きる。

だが今後、気候変動が進むにつれて永久凍土や雪、氷河が解け、落石はさらに多発することが予想される。

隣国スイスでも5月、東部ダボス近郊の村に200万立方メートル近い岩石が落ちてくるとの警告が出て、住民らが避難を余儀なくされた。

今のところ大規模な落石は起きていないが、ここ数日で急激に活動が活発化し、危機管理当局者は「非常に危険な状態」と話している。

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