中国の国家副主席、２週間ぶりに公の場に登場　メディア報道

（ＣＮＮ） 中国の次期最高指導者と目される習近平（シーチンピン）国家副主席（５９）の動静情報が過去約２週間途絶えていた問題で、国営の新華社通信は１５日、副主席が同日朝、北京市内の農業大学の行事に出席したと伝えた。

習氏が公の場に現れたのは９月１日以降、初めて。副主席は１日、共産党の中央党校で演説したとされた後、メディアに登場していなかった。

副主席による農業大学訪問の記事は極めて短いが写真も添えられ、コート姿の副主席が大学の敷地内を人々に囲まれて歩く姿が写されている。

中国の国営メディアは１３日、副主席が中国指導者の１人として広西チワン族自治区の地方政府高官の死去に弔意を伝えたと報じていた。メディアが副主席の名前に触れたのは１日以降、初めてだったが、副主席自らの発言の引用はなかった。

副主席は１日以降、クリントン米国務長官やシンガポールのリー・シェンロン首相ら訪中した外国要人との会見を相次いで中止。中国当局は日程上の都合によるとの説明に終始していたことから、交通事故説や暗殺未遂説、心臓発作説、重病説などさまざまな憶測が流れていた。

中国共産党は数週間内に第１８回党大会を開催し、習氏を国家主席に就任させるなど新指導部の人事を発表する見通しとなっている。