ロシア人の男に密航の有罪評決　コペンハーゲンからＬＡへ

（ＣＮＮ） デンマークの首都コペンハーゲンから米ロサンゼルスへの便に搭乗券やパスポート、ビザなしで搭乗し、密航の罪に問われたロシア人の男に、有罪の評決が下された。

ロサンゼルス連邦地検が２６日に発表した。

有罪となったのはセルゲイ・ウラディミロビッチ・オチガワ被告（４６）。最大で禁錮５年の刑を科される可能性がある。量刑は来月５日に言い渡される。

検察によると、同被告は昨年１１月４日に北欧のスカンジナビア航空便でロサンゼルス国際空港に到着。入国審査でパスポートを機内に置き忘れたと話すなど、誤解を招く虚偽の申告をした。

職員が調べたところ、到着便の搭乗者名簿に名前が見当たらず、米国への入国に必要なパスポートやビザも持っていなかった。

空港で連邦当局に逮捕され、１２月５日の罪状認否では無罪を主張していた。

同被告はロシアとイスラエルのパスポートを持っている。裁判で提示された証拠によると、コペンハーゲンの空港でほかの乗客の後について保安ゲートを通過し、ターミナルに侵入。さらに翌日、搭乗ゲートを通過してスカンジナビア航空機に乗り込んだ。

乗務員らによると、機内を歩き回り、座席を転々とするなど不審な行動がみられた。食事のたびに２人分を注文し、客室乗務員が持っていたチョコレートを食べようとする場面もあった。

逮捕翌日に連邦捜査局（ＦＢＩ）の調べに対して、経済学とマーケティングの博士号を持ち、昔ロシアで経済学者の職に就いていたと主張。「３日間眠っていない」「米国行きのチケットを持っていたのかどうか、どうやって搭乗したか、なぜコペンハーゲンにいたのか分からない」と話していた。