フィリピン大統領、米国との決別を宣言 対中関係重視へ

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中国の習近平国家主席(右)と握手を交わすフィリピンのドゥテルテ大統領

中国の習近平国家主席(右)と握手を交わすフィリピンのドゥテルテ大統領

(CNN) 中国を公式訪問したフィリピンのドゥテルテ大統領は20日、米国とは軍事的にも経済的にも「決別」すると発表した。一方、中国の習近平(シーチンピン)国家主席との会談では、貿易、投資、観光、犯罪麻薬対策など13分野の2国間協定に署名。米国よりも中国との関係を重視する姿勢を鮮明にした。

ドゥテルテ大統領は北京で経済界の指導者を前に講演し、「アメリカは負けた。私はあなた方の思想の流れの中に身を置くことにした」と宣言。「多分ロシアにも行ってプーチン大統領と会談し、中国、フィリピン、ロシアの我々3カ国は世界に立ち向かう存在だと告げる」と言い放った。

米国と具体的にどう決別するのか、決別すればどうなるのかについては言及しなかった。

この発言について米当局者は、フィリピンとの外交、軍事、経済関係には長い歴史があると強調している。ホワイトハウスのシュルツ副報道官は20日、大統領専用機内で記者団に対し、「同盟関係を変えるという正式な要請は受けていない」と述べた。

長年の同盟国であるフィリピンと米国との関係はかつてなく冷え込んでいる。ドゥテルテ大統領は9月にラオスで開いた記者会見でオバマ米大統領に対して悪態をついた。その数日後に東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で顔を合わせた両首脳は、簡単な握手をしただけで言葉は交わさなかった。

10月には来年の米国との合同軍事演習にフィリピンは参加しないとドゥテルテ大統領が表明。ただし米国との同盟関係は維持するとしていた。

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