世界経済、今後4年で580兆円失う恐れ IMF予測

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ドイツ西部ボンの薄暗い街並み。市行政は秋から冬に向けて節電措置を打ち出している/Ying Tang/NurPhoto/Shutterstock

ドイツ西部ボンの薄暗い街並み。市行政は秋から冬に向けて節電措置を打ち出している/Ying Tang/NurPhoto/Shutterstock

ミネアポリス(CNN Business) 国際通貨基金(IMF)は6日、世界経済の成長予測を改めて引き下げる意向を表明した。景気の見通しは暗く、リセッション(景気後退)のリスクが急速に高まっているという。

IMFのゲオルギエバ専務理事は米ジョージタウン大学での講演で「我々の推計によれば、世界経済の3分の1を占める国々が少なくとも2四半期連続となるマイナス成長を今年か来年に経験するだろう」「たとえプラス成長だとしても、リセッションのように感じられるはずだ。理由は実質所得の縮小と物価高にある」と述べた。

IMFは2022年から26年にかけ、世界経済が4兆ドル(約580兆円)分の国内総生産(GDP)を失うと予測。「これはドイツ1国の経済規模と同等であり、世界経済にとってものすごい後退だ」とゲオルギエバ氏は述べた。

世界経済は21年10月、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)から力強く回復する中で年率6.1%の成長を記録した。しかしそれ以降、IMFによる推計は一貫して下降線をたどる。現在の予想成長率は今年と来年でそれぞれ3.2%、2.9%。

ゲオルギエバ氏によると、これらの数値も来週発表予定の「世界経済見通し(WEO)」では下方修正されるという。

世界の経済大国は軒並み停滞していると同氏は指摘。要因としてロシアによるウクライナでの戦争が引き起こした欧州エネルギー危機、中国不動産市場の崩壊、米国での歴史的な高インフレを挙げた。

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