散乱する無数の残骸、遺体 マレーシア機墜落現場

墜落現場は遺体や機体の残骸が散らばっているという=EMPR提供

2014.07.18 Fri posted at 16:28 JST

(CNN) 焼け焦げた残骸のそばにはバリ島観光のガイドブック。スーツケースやヘッドフォン、犠牲者の遺体が無数に散乱する。マレーシア航空のボーイング777型旅客機が墜落したウクライナ東部の現場は惨状と化した。

ロシアとの国境から約50キロ。現場の映像には、くすぶり続ける機体の残骸から煙が上がる様子が映る。「凄惨(せいさん)な光景だった」「一帯に遺体が散乱していた。目撃者は、機体や乗客などあらゆるものが降ってきたと話していた」。現地で取材に当たったフリーランスジャーナリストのノア・スナイダー氏はそう語った。

捜索隊や武装勢力の戦闘員が現場を捜索し、遺体を見つけると白いリボンを結んだ棒を立てていく。

同地ではウクライナ軍と親ロシア派の武装勢力の戦闘が続き、多数の死者を出してきた。それでも今回の墜落は犠牲者があまりに多く、地元の遺体安置所には収容し切れそうにないという。

同機には乗員乗客298人が搭乗していた。草原の中に残骸が無数の破片になって散乱する光景には、戦闘に慣れているはずの武装勢力のメンバーでさえもショックを受けている様子だった。

マレーシア機はウクライナ東部、ロシアとの国境から約50キロの地点に墜落した

地元の消防団なども応援に駆け付けたが、消火用のホースに穴が開いていて水をまき散らしてしまうなどの混乱も起きた。日没後の捜索で最初はどうしていいのか分からない様子だった捜索隊は、やがてテントや照明を設営した。

ウクライナ当局者は、捜索や調査活動が武装勢力に妨害されていると述べ、一部では機体の残骸が地元住民に略奪されているとも報じられた。

しかしスナイダー氏は、現地の人による略奪は目撃しなかったといい、「ほとんどの人は怖がって現場に近寄ろうとしない」と話している。

マレーシア機墜落現場の様子

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