オバマ氏、ウクライナ次期大統領と会談 支持の姿勢鮮明

ウクライナへの支援を明らかにしたオバマ米大統領=ワルシャワ、Host TV提供

2014.06.05 Thu posted at 12:02 JST

ワルシャワ(CNN) 欧州歴訪中のオバマ米大統領は4日、ポーランドのワルシャワでウクライナの次期大統領に選出されたペトロ・ポロシェンコ氏と会談し、米国は同氏を支持すると表明した。国際社会に対しても、同氏支持で結束するよう呼びかけた。

オバマ大統領はポロシェンコ氏と会談することで、東部で親ロシア派勢力の制圧作戦を展開するウクライナ政府を支持する姿勢を鮮明にした形だ。

ポロシェンコ氏と共同記者会見したオバマ大統領は、「国際社会にとっての課題は、確実にペトロ(ポロシェンコ氏)の取り組みを支えることだ。米国は多方面において既に支援を強化している」と力説。米国は警察官などの訓練や、非殺傷分野での軍に対する支援といった分野でウクライナの政権移行を支えると表明した。

さらに、ロシアに対する天然ガス供給の依存度を減らすなど、経済改革を進める必要もあると指摘した。

ポロシェンコ氏は7日に大統領に就任予定。米国の支援に感謝すると述べ、ロシアによるクリミア半島編入を拒絶するウクライナ国民の結束は固いと語った。

オバマ大統領はワルシャワを訪問し演説を行った=Pete Souza/White House提供

オバマ大統領はワルシャワで行われたポーランドの民主化25周年の記念式典でもウクライナ支持を強調。

「ロシアによるクリミア半島の占拠やウクライナの主権侵害は容認しない。われわれ自由主義国家の結束は固く、ロシアのこれ以上の挑発は、ロシアの一層の孤立と代償を招く結果にしかならない」と演説した。

ポーランドに対しては、同国をはじめとする旧ソ連圏の国々を孤立させはしないと述べ、「これは言葉だけではなく、世界最強の同盟関係と史上最強軍である米軍によって支えられた揺るぎない誓約がある」があると強調した。式典後はポーランドのコモロフスキ大統領と会談した。

オバマ大統領は続いて、主要7カ国(G7)首脳会議に出席するためベルギー・ブリュッセル入りした。当初はロシアのソチでG8会議が予定されていたが、ロシアを排除する目的で開催地をブリュッセルに変更。ブリュッセルでロシア抜きのG7が開かれることになった。

今週末にはオバマ大統領とロシアのプーチン大統領がそれぞれフランスを訪問し、ノルマンディー上陸作戦70周年記念式典に出席する。しかしこれまでのところ公式会談の予定は発表されていない。

米政権、ウクライナへの支援を表明

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