ウクライナ大統領選 ポロシェンコ氏が勝利宣言、東部では選挙妨害も

CNN取材に答えるポロシェンコ氏。大統領選では勝利宣言を行った

2014.05.26 Mon posted at 10:57 JST

ウクライナ東部ドネツク(CNN) 25日に実施されたウクライナ大統領選で、親欧州派の実業家、ポロシェンコ氏が出口調査の結果を受けて勝利を宣言した。

ポロシェンコ氏は菓子メーカーを経営する「チョコレート王」として知られる。出口調査によれば56%と、過半数の票を獲得する見通し。2番手とされるチモシェンコ元首相は13%にとどまるとの発表を受け、敗北を認めた。

大統領選は同国東部で親ロシア派武装勢力が暫定政権側と戦闘を続け、住民らにボイコットを呼び掛けるなかで実施された。

東部ドネツク州の当局者らによると、同州では投票所2430カ所のうち、午後3時の時点で開いていたのが528カ所。これらの地区での投票率は11.8%にとどまった。

親ロシア派武装勢力が集中するドネツク州の州都、ドネツク市内には投票所がひとつも開設されなかったという。市中心部では親ロシア派による大規模な集会が開かれた。ただ同市の西郊や南郊では同日午前、投票に向かおうとする一部住民の姿がみられた。

妨害を受けた東部の投票関連施設。マニュアルなどが焼かれたという

ドネツク州マリウポリでは当日、市内各所に大統領選のボイコットを呼び掛ける看板が掲げられた。同州スラビャンスクでは、市長を名乗る親ロシア派指導者のポノマリョフ氏が「投票した者は逮捕する」との警告を発した。

中央選管の発表によると、ドネツク、ルガンスクの東部2州を除いた午後3時時点の投票率は約38%だった。

欧州安保協力機構(OSCE)は史上最大となる900人規模の選挙監視団を同国へ派遣した。

ウクライナ暫定政権のトゥルチノフ大統領は声明で、「自由で透明な選挙が実施された」と宣言。「挑発や暴力にもかかわらず、何百万人もの国民が投票所へ足を運んだ。東部でも一部の勇気ある住民が投票を果たした」と述べた。

チョコレート王が勝利宣言

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