ロシア軍、ウクライナに侵攻可能な状態 NATO幹部

NATO欧州連合軍のブリードラブ最高司令官

2014.04.03 Thu posted at 17:35 JST

ブリュッセル(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)欧州連合軍のフィリッブ・ブリードラブ最高司令官は2日、ウクライナ情勢に触れ同国との国境周辺に集結するロシア軍に命令が下った場合、12時間内にウクライナへ侵攻出来る準備が整っているとの見方を示した。

CNN記者との会見で述べたもので、約4万人規模のロシア軍はウクライナへ軍事攻勢を仕掛けられる全ての戦力を保持していると指摘。侵攻を成功させるのに必要な航空機、ヘリコプターの動員や後方支援の態勢も出来ていると述べた。

これに対するNATOの軍事的な準備で同司令官は、空海の兵力では効果的な対抗策を練っているとし、今後数日間内には地上兵力の整備にも着手すると言明。

NATO軍将校によると、ブリードラブ司令官は2日以前のメディアとの会見で、ロシア軍がウクライナへの越境侵攻に踏み切った場合、3~4日で可能との見方を示していた。

侵攻に備えるウクライナ軍。NATOがロシアとの協力関係の停止を明らかにした

ウクライナはNATO加盟国ではない。しかし、ウクライナ危機に伴いポーランドやバルト海諸国などの加盟国はロシアの軍事攻勢に危機感を深めている。

NATOはロシアによるウクライナ南部クリミア半島の併合を受け、ロシアとの文官、軍事両レベルでの協力関係を全面凍結する措置を先に決定。同時に、ロシアが表明したウクライナ東部との国境周辺に配置する一部部隊の撤収についてその兆候はないとも明かしていた。

NATOのラスムセン事務総長は1日、ブリュッセルでのNATO外相会議の閉幕に当たり、ブリードラブ司令官と同様、対ウクライナ国境周辺でのロシア軍の動向に懸念を表明。旧ソ連圏で勢力圏を構築する手立てとしてウクライナの脅迫を試みていると批判していた。

対ウクライナ国境近くに集まる大規模なロシア軍は高度の即応態勢にあるとの判断も見せていた。

NATO幹部にロシア軍の動きを聞く

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