NATO、ロシアとの協力停止 半島併合は「重大な脅威」

侵攻に備えるウクライナ軍。NATOがロシアとの協力関係の停止を明らかにした

2014.04.02 Wed posted at 11:53 JST

ベルギー・ブリュッセル(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)は1日、ベルギーのブリュッセルで28カ国の外相会合を開き、ロシアとの民間および軍事協力をすべて停止すると表明した。

外相会合では東欧でのNATOの軍事プレゼンス強化について協議した。米国務省のケリー長官は会合後、「武力行使によって国境を変えようとする試みをNATO加盟国は深刻に受け止めている」と強調。

NATOのラスムセン事務総長は、ロシアのクリミア半島併合について「欧州の安全保障を脅かす重大な脅威」と位置付けた。

ロシアとの協力停止を発表した声明では、必要に応じて大使級以上の対話は続けると説明。6月に開かれる次回会合ではロシアとの関係について見直しを行うとしている。

ウクライナ軍がロシア国境付近で警戒を強める

NATOとロシアはアフガニスタンの麻薬撲滅作戦や海賊対策、テロ対策などで協力関係にあり、ラスムセン事務総長によれば、麻薬撲滅作戦については協力を続ける。

NATO当局者によると、この日の会合では「NATOの集団防衛態勢強化のための追加的措置」を講じることを決めた。

これには東欧の加盟国へのNATO軍事資産の配備や増強、当面の演習計画の見直し、NATO即応部隊の警戒レベル引き上げ、NATO防衛軍事計画の見直しなどが含まれる。

ウクライナ情勢を巡って前日には、ロシア軍が国境付近から一部の部隊を撤収させているとの情報も伝えられた。しかしラスムセン事務総長は、ロシア軍が撤収している兆候は見られないと話している。

NATO、ロシアとの協力停止を発表

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